”流れの落ち葉”18 技術3電波サイト

 写真は奈良県生駒市高山町の生駒サイトです。

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   T.Iさんの写真をお借りました。

同上の生駒サイトです電気設計者はよく利用された思い出の場所では

 

「おーいー、アンテナを垂直にして。」
「分かった垂直やナー」
「そやー、そのまましゃがんで離れて」
「OK、離れたでー」
「ほんなら、廻すで」ギイギイとセットを乗せた台が回り出す。
「次、アンテナを水平にして。」
「分かった水平やナー」


 そして、水平も同じくギイギイとセットを乗せた台が回り出す。

何をしているかというとラジオの電波漏れを測定しているのです。
設計段階で電波法の規格に入るように押さえて、このサイトに正式に
申請して公式にその製品が電波法を守っている証明を貰いお客さんの
バイヤーに提出するのです。
 昭和50年頃にはこのサイトは出来ていたと思うのだが、それまでは
東京のRCAサイトを借りていました。
それまでは新幹線が無く在来線の特急で大阪ー東京を片道4~5時間
掛けて往復していました。 電車の切符は総務が手配してくれましたが、
午後2時頃会社を出て特急で東京駅へ山手線で上野駅へ出てホテルか
旅館を自分で探すのです。 運が悪いと5,6軒探し回ります。
 明くる日は高崎線で高崎の手前だったと思うのだが、RCAのサイトへ
行って測定をするのです。サイトはRCAの人が測定器を扱い、問題が
あるとその場で対策をするのです。ゆえ、出張は一人でその日夕方には
終わって夜行で大阪に戻り、そのまま出勤です。
 そして、その測定したセットはRCAサイトに正式に申請します。
この様に1つの製品には手間を掛けて仕上げていくのです。
しかし、この様に充実した日々を過ごしていた時代でした。     

次回へ。 Y.F